看護実習中の思い出深い患者さん

実習の中でも一番思い出深い患者さんがいます。
それは小児の実習です。小児の実習で私は13歳の男の子を受け持ちました。彼はラグビー部に所属しており、ラグビーの練習中に足への痛みにより救急車で運ばれました。痛みの原因は大腿骨周辺に膿疱ができたことによる圧迫です。検査の結果その原因はわからず、部位から手術で摘出するのは困難な場所にあります。血液検査データにより炎症反応が強く見られたため、抗生物質や痛み止めの点滴をし、絶対安静の指示が出されました。1週間ほど安静にしたのちにリハビリが少しずつ開始されていきます。しかし彼は痛みが強くみられたため思うように進みませんでした。私が受け持ったのはリハビリが開始されてから担当になりました。最初は会っても人見知りをしていたためあまり話してはくれませんでしたが、できる限り一緒にいることで、3日ぐらいたった時にはいろいろなことを話してくれました。彼はラグビーが大好きで、それを毎日楽しみにしています。ラグビーをするために頑張らないとっという思いで、その後毎日毎日リハビリを頑張りました。痛みも少しずつやわらいでいき、検査データも改善してきたため残り1〜2週間ほどで退院できるという話になったのです。しかし、母親には医師からは今後も無理をすると再び炎症し、痛みが出てくる可能性があります。と説明されました。私もその説明を一緒に聞いていましたが、母親はとても悩んだのです。彼は退院したら再びラグビーができると思っており、そのためにリハビリを頑張っていたため、部活は辞めなければいけないっということをどう伝えていいかとても悩みました。このまま黙っているわけにもいかないため退院の前日に医師・看護師・母親・彼と私で集まり、彼に状況を説明することにしたのです。話をすると彼は涙を流しました。その日一晩中泣いていたそうです。次の日には、笑顔でいままでありがとうっといって退院していきました。とても優しく強い彼でしたが、私は今でも彼の辛さを思うと涙が出てきます。